BlueprintのみのiOS向けプロジェクトをWindowsで開発する

UE4

前置き

先に下記の親記事を読んで頂くとよいかと思います。

Unreal Engine 4でモバイルゲーム開発

この記事では、WindowsにてBlueprintプロジェクトを作成してiOS実機で動作させるまでの手順を記載します。

BlueprintのみのUE4プロジェクトの場合、iOS実機で確認するためにMacを用意する必要はありません。Windowsだけで動かすことができます。

動作環境

この手順は下記のバージョンで動作確認をするものとします。それ以外のバージョンでは手順が異なる場合があります。

  • Unreal Engine 4.25.0
  • iOS 13.4.1

下準備

Apple Developer Programに登録する

iOS端末でアプリを動作させるためには、Apple Developer Programに登録して年間99米ドルを支払う必要があります。

WindowsにiTunesをインストールする

WindowsにiTunesがインストールされていない場合は、こちらの手順に従ってiTunesをインストールします。

2020年5月現在、WindowsでiTunesをインストールする方法はMicrosoft Storeに一本化されました。(以前はAppleのサイトからもインストール可能でした)

Microsoft Storeからインストールした場合、フォルダ権限周りの対応が必要となります。以下のリンク先の対応をしてください。

この対応をしないと、iPhonePackagerでipaファイルを実機に転送する際にエラーが出ます。

WinowsにiOSデバイスを接続する

USBケーブルを使用してiOSデバイスをWindowsに接続します。

うまくいかない場合

PCにiOSデバイスを接続しても反応しない

プロビジョニング プロファイルを用意する

こちらの手順に従ってプロビジョニング プロファイルの準備をしてください。

iOSゲーム開発 – プロビジョニングを用意する

2020年5月11日

手順

プロジェクトを作成する

今回はテストプロジェクトとしてサードパーソンテンプレートを使用します。

  1. [プロジェクト選択または新規作成]にて[新規プロジェクトのカテゴリ]の[ゲーム]を選択して[次へ]をクリックする。
  2. [テンプレート選択]にて[サードパーソン]を選択して[次へ]をクリックする。
  3. [プロジェクト設定]にて以下のように設定します。
    1. ターゲットプラットフォームを[モバイル/タブレット]に設定する。
    2. [プロジェクトのパフォーマンス特性を[スケーラブルな3D/2D]に設定する。
    3. スターターコンテンツを[スターターコンテンツ無し]に設定する。
    4. プロジェクトの保存場所とプロジェクト名を指定する。(ここではiOSQuickStartします)
  4. プロジェクトが作成されました。

プロジェクト設定でプロビジョニングを設定する

こちらの手順に従ってプロジェクトにプロビジョニング プロファイルを設定します。

iOSゲーム開発 – プロジェクト設定でプロビジョニングを設定する

2020年5月12日

うまくいかない場合

プロジェクト設定でプロビジョニング プロファイルがValidにならない

IPAファイルを生成する

iOS上で動作するアプリケーションを含む IPAファイル を生成します。

  1. UE4エディタのメニューから、[ファイル]>[プロジェクトをパッケージ化]>[iOS]を選択します。
  2. 保存先フォルダを聞かれるので、場所を指定します。
  3. パッケージ化に成功すると、指定したフォルダ内にIPAファイルが生成されます。

IPAファイルが生成されている

UE4エディタの [起動]>[All_iOS_On_PC名]は4.25現在成功しないのでご注意ください。

IPAファイルをiOSデバイスに転送する

こちらの手順に従って生成したIPAファイルをiOS実機に転送します。

iOSゲーム開発 – IPAファイルをiOSデバイスに転送する(Windows)

2020年5月12日

起動してみる

iOS実機を確認すると、ホーム画面のどこかに開発アプリのアイコンが追加されていますので、アイコンをタップしてアプリを起動します。

正しく起動できれば作業完了となります。

うまくいかない場合

iOS実機でアプリが起動できない